今日は予定されていた入社日ではなかった。 もともとは来週の月曜日に決まっていたし、 私はまだ本格的に準備すらできていなかった。
午後に席の片付けとプロジェクトの話があるからと呼ばれ、 ただの普通の打ち合わせだと思っていた。
人事の方が私の到着を見ると、すぐに手続きへと連れて行ってくれた。 すべてが私の予想よりもずっと速く進んだ。
契約書を見始めた時になって、ようやく実感が湧き始めた。 サインをした瞬間、手が少し震えた。 迷っていたわけでも、後悔していたわけでもない。ただあまりにも早く、 「もう働き始めることになった」という事実を、 まだ心が追いついていなかったのだ。
もともと私は会社に勤めるなんて考えていなかった。 以前はネットでずっとお金を稼いでいけばいいと思っていたし、 現実の職場と向き合う必要もないと思っていた。
新しい環境にはまだ少し戸惑いがある。 多くのプロセスに慣れていかなければならない時間が必要だ。
これは私が初めてもらったオファーであり、 労働契約書に自分の名前を書いたのも初めてのことだった。 その瞬間、特別な儀式のようなものを感じたわけではなかったが、 確かに意識した——ある種の身分は、静かに終わりを告げたのだと。
今日は特に特別な出来事は何もなかった。 仕事のプレッシャーもなければ、個別に呼び出されることもなかった。 でもその不安定な感覚はずっと続いていて、 まるでこう諭すように——「今日からあなたはもう職場に立っている」と。
帰り際も私は考えていた。 つまり身分の転換には、必ずしもバッファ期間があるわけではない。 それはごく普通の午後に、突然訪れるのだと。
まだいくつかのことに緊張するし、わからないこともたくさんある。 でも私はわかっている。これから先、長い道のりが待っているのだと。